アメリカ国外に引っ越すけど、苦労して取得したグリーンカードを失いたくないと思う方が少なくないはず。
わたしも日本に家族で引っ越すことを決めましたが、もしかしたら近い将来アメリカに戻りたくなるかもしれない。すぐにグリーンカードを失いたくないので再入国許可証(Reentry Permit)を申請することにしました。
今回は、アメリカの再入国許可証を申請したときの体験談と具体的な手順を紹介します。
この記事を読むと、再入国許可証の申請方法や流れ、実際のタイムラインを確認することができます。
アメリカを一定期間離れる、またはアメリカ国外に引っ越す方の参考になれば嬉しいです。
再入国許可証(Reentry Permit)とは
アメリカのグリーンカード保持者が長期間アメリカを離れる際に必要となる書類のこと。
米国外に1年以上、2年未満滞在する予定の方は再入国に際して再入国許可証が必要です。これは、アメリカの永住権を放棄する意思がなかったことを証明するものです。
再入国許可証は、通常2年間有効です。
許可証を受け取るまでにかかる時間は、平均14カ月半とのこと。(2024年11月時点)
USCISのサイトにあるCheck Case Processing Timesより、現在は平均どのくらい時間がかかるのかを確認することができます。
申請方法
再入国許可証の申請には、Form I-131を記入し、その他申請に必要な書類を米国内で提出する必要があります。
I-131はUSCISのサイト内にあるこちらのページからダウンロード可能です。
申請の際にリクエストすると、再入国許可証を日本のアメリカ大使館・領事館で受け取ることができます。
申請に必要な書類
- I-131
- グリーンカードの裏表のコピー
- パスポートのコピー
- 申請料の小切手(クレジットカード払いの場合はG-1450の記入が必要)
私の場合、I-131は紙に印刷し、黒いボールペンで記入しました。
この書類の記入は比較的簡単ですが、分からず迷った箇所が2つありました。
以下の画像、5ページ目のOther Informationの11と13のところです。
11はUSCISのオンラインアカウント番号。結論からいうと、私はこの番号を持っていませんでした。
しかし、その結論にたどり着くまで過去の申請書などを見返したり、USCISのサイトを隅々まで見てみました。思い返してみると、国際結婚でアメリカに移住するときのフィアンセビザも結婚後のグリーンカードの手続きもすべて書類を郵送しており、オンラインでビザを申請したことがなかったんです。
13に関しては、I-94の意味が分からず。調べたところ、I-94とはアメリカに入国する外国人の出入国記録情報で、入国時に移民審査官に提出する書類。グリーンカードを持っている人は不要とのこと。
この2か所くらいしか迷うところがないくらい、I-131の記入は難しくはなかったと思います。
ちなみに、私はこれらの書類送付時にカバーレターは入れていません。
申請料・支払い方法
申請料は660ドル
小切手かクレジットカードで支払います。小切手の場合は、書類送付の際に660ドルの小切手を入れるだけ。
クレジットカードの場合は追加で書類の記入が必要になります。 Form G-1450に記入、この用紙は書類の一番上に置くようにと指示されています。
カードはアメリカで発行されたVisa / MasterCard / American Express / Discover が利用可能とのこと。
送付先
書類の送付先はI-131のページで確認できます。
Where to File → Filing Your Form I-131 By Mail → Filing Addresses for Form I-131 → Reentry Permit の中にあるリンクを開くと送付先一覧が表示されます。
再入国許可証について書いてある記事やブログをたくさん確認しましたが、サイト内は時期によって変更されているようです。必ず最新のサイト情報をご自身でご確認ください。
取得までの流れ
現在、私は再入国許可証の申請済み。
指紋採取の免除連絡があり、許可証の受け取りを待っている状態です。
指紋採取から受け取りまでの詳しい情報は、随時アップデートしていきます!
私は書類を追跡できるようにU.S. Postal Service(USPS)のPriority Mailで送付しました。
テキスト(SMS)と手紙でUSCISより、書類を受け取ったとの連絡がきました。
ここでいつ指紋採取が行われるかの連絡があります。
私の場合、指紋採取は免除とSTEP 5の手紙に書かれていました。
I-131で許可証の受け取りは日本の大使館を希望しているため、日本での受け取りとなります。
申請の注意点
申請の際の注意点をまとめました!
- 書類送付から指紋採取までは、アメリカ国内にいなければいけない
- 申請はアメリカを離れる60日以上前にすることが推奨されている
- 指紋採取が終わったら、日本で待機可能
- 再入国許可証は、日本にある米国大使館・領事館で受け取り可能
2つ目の「申請はアメリカを離れる60日以上前にすることが推奨されている」の箇所ですが、日本に引っ越す60日前くらいにすればいいのだと、私はすっかり勘違いをしていたんです。
日本への引っ越し準備のために、2025年のお正月には日本に行こうと計画していました。
勘違いをしていたため、2か月前に再入国許可証について調べたり、書類を準備している最中に60日前では間に合わないかもしれないことに気づきました。
それは指紋採取があるかもしれないこと、それがいつになるかがかわらなかったからです。
慌てて書類を準備し、日本に行く約60日前の2024年10月31日に申請書を送付。
指紋採取は免除されたとの内容の手紙が2週間ほどで届き、一安心。指紋は過去に採取されたものを使用するため、免除とのことでした。
色んな方のブログをみると、同じように指紋採取は免除になっている方が多いようです。
私、イミグレーション等で最後にいつ指紋採取をしたか記憶にないんです。そのため、自分も免除対象になるか不安でしたが、無事に免除になりました!
再入国許可証の処理速度は時期により異なります。
現在は60日以上前が推奨されていますが、指紋採取は指定された日にアメリカ国内で行われるため、必ずアメリカ国内にいなくてはいけません。
サイトに書いてある推奨日よりも余裕をもって申請することをおすすめします。
この「60日以上前」というのは、USCISのHow do I get a reentry permit? 内で確認しました。
実際のタイムライン
以下、私が実際に許可証を申請してからのタイムラインとなります。
2024年
- 10月31日:書類送付
- 11月 6日:USCISからテキスト(SMS)で書類受領連絡
- 11月11日:USCISから手紙で書類受領の連絡
- 11月11日:USCISから手紙で指紋採取の免除の連絡
- 現在、再入国許可証の受け取りを待っている状態
まとめ
日本に引っ越しを決めてから、実際にこの再入国許可証を申請するか結構迷っていました。
そんな中、日本に本帰国された知り合いの方と話す機会があり、その方が許可証を取っておけばよかったと話していたんです。アメリカには帰らないつもりで日本に引っ越したけど、家族の状況が変わり、アメリカにまた住むのもいいという気持ちになったとのこと。
その話を聞いて、将来の自分が同じように感じるかもしれないと思い、取得することを決めました。
日本への移住について、こんな記事も書いています。