海外から日本へ引っ越す場合、子どもの学校はどうするか悩む方は多いと思います。
私たち家族は10年の海外生活から日本に引っ越すことを決めて、初めに悩んだことは娘の学校選びでした。
今回は、アメリカから日本へ引越す、我が家の小学校選びの経験談をお伝えします。
学校を選ぶ上で、気を付けたことや参考になったことを紹介します!少しでも同じ境遇にいる方のお役に立てればうれしいです。
はじめに
アメリカから言語も文化も異なる日本へ移り住む。この生活環境の変化に娘が適応できるかが心配なところでした。
数か月後に引っ越しを控えた現時点では、娘は日本への引っ越しについて前向きな気持ちでいてくれています。
ちなみに、日本への移住を決断した理由については以下で見ていただけます。
日本への移住を決めたけど、娘にはまだ話していない段階のころ。
ママとパパは日本へ引っ越したいと思っていると、娘にどう話そうか考えていたんです。それは、ちょうど年始に日本へ旅行へ来ている時でした。
急に娘が「ずっと日本に住みたい!」と言ってきたんです。今がチャンスだと思い、「ママとパパも同じ気持ちだから日本に引っ越すのはどう思う?」と聞いてみたら、「うん!引っ越したい」と答えてくれました。
もしかしたら、日本滞在が楽しくてその時だけの気持ちだったかもしれないと思い、アメリカに戻ってきて、日常の生活に慣れてきた頃にもう一度同じことを聞いてみたら、そのときも答えは同じ。
こうして我が家は、家族全員が日本に引っ越すと決めた、同じ方向を向けたのでした。
さて、娘の学校はどうしよう!この時は本帰国予定の約1年前、この頃から学校について調べ始めました。
3つの基本オプション
日本の小学校に入るとして、基本的に公立・私立・インターナショナルスクールの3つの選択肢があると思います。
私自身、小学校から高校まで宮城県の公立校に通っていました。そのため、公立ならなんとなくイメージができる。しかし、私立小学校とインターナショナルスクールについては全くわからなかったので、まずはそれらについて調べ始めました。
3つの選択肢を比較してみて、日本で娘にどんな教育を受けさせたいかについて、あまり考えていなかったことに気づきます。
私が住むロサンゼルスは公立に通わせる人が多く、学区がいい地区に住んで、高校まで公立に通わせることしか頭になかったんです。日本に引っ越して、そこの教育を受けさせるなんて考えてきませんでした。
調べ始めると、どの選択肢もいい点、そうではない点があり、どこを重要視するかを考えるようになりました。
例えば、学費の面では、公立は無料、私立やインターは学費が高い。特に住みたいエリアのインターは他の私立よりも高かったんです。どのようなポリシーで校風か、学校としての活動は何をしているか等も調べました。
英語学習の面では、やはり私立やインターの方が強い。夫の母語は英語なので、家で英語環境は作ろうと思えば作れる。どこまで英語学習を学校でさせたいかについても考える必要がありました。
それらを夫と話し合い、娘の性格に合っていそうな学校をピックアップしていきました。
教育委員会
公立に通わせる場合、日本語が母語ではない子どものサポートがどれくらいあるか、どの学校がそのようなサポートをしているかわからなかったので、思い切って市の教育委員会へ連絡してみました!
市の教育委員会のウェブサイトにお問合せフォームがあったので、そこから連絡し、Eメールで回答をいただいたのですが、これがとっても丁寧。日本ってすばらしいと再確認できる機会にもなりました。
そのお返事では、細かく私の質問に回答いただき、学校選びの参考になりました。
学校選びをする上で心配なことはいくつかあります。例えば、いじめです。日本語が現地の子よりも流暢ではないし、見た目もアメリカ人とのミックスなので、それでからかわれたりしないか。そこからいじめに発展したら…なんて考えてしまうんです。なので、なるべく娘と似ている境遇の子が多い学校がいいなと思っていました。
そのため、質問した内容は外国にルーツを持つ子、日本語が母語ではない子、このような子たちをサポートするシステムや特別なクラスがあるかどうか。そして、そのような子たちがいない学校に娘が通うとなった場合は、市としてどのようなサポートがあるか等です。
教育委員会に問い合わせてみたことで、思っていた以上に日本語が母語ではない子たちのサポートがあることが分かりました。そして、娘と似ている境遇の子たちへのサポートがある学校などを教えていただきました。
学校見学
夏に長期で日本に一時帰国できることになったので、事前に調べていた学校に見学に行きました!
私たちの場合は、学校選びを優先。どの市に住むかは決めていましたが、細かいエリアは決めておらず。学校を決めたあとに、その近くに住もうと計画していました。
目星をつけていた学校に、事前に見学したいことをEメールで連絡しておき、当日は娘も連れて家族3人で見学に行きました。
私たちが住んでいるロサンゼルス周辺の学校の夏休みが6月半ばから始まります。7月に学校に見学に行くと、日本はまだ夏休みではないため、学生が通常通り学校にいる時期だったんです。
学生のいつもの様子や過ごす環境が見れたことは、学校選びにおいてかなり参考になりました。学生にまざって体験入学もできたこともよかった点です。娘も学校の様子を実際に見れて体験できて「この学校に通いたい」と言ってくれました。わざわざ見学に行ってよかったです!
まとめ
学校選びを始めてから、実際に通う学校を決めるまでに半年以上かかりました。
首都圏ほど選択肢がない地方で、子どもに合った学びの場を選ぶために私が重要だと感じたことがいくつかあります。
- どんな教育を子どもに受けさせたいかを話し合う
- それぞれの教育環境の長所と短所の再確認
- 子どもの性格に合う環境かを考える
- 実際に見学に行くこと
なぜ私がここまで子どもに合う学校選びを大切にしていたかというと、松嶋尚美さんがお子さんの学校選びについて、ひろゆきさんとの対談で話していたことが強く印象に残っているからです。
松嶋さんの息子さんが小さい頃、日本の保育園でいつもひとりであまりお友達と遊ばずにボーっとしていたよう。そんな時にインターの幼稚園に体験入学してみると、知恵熱がでるくらい楽しんで帰ってきたとのこと。
インターでは、子どもにペンライトを持たせてミラーボールを回してみんなで踊っていたのだとか。横で全然参加していない子もいるけど「その子たちは中に入らなくていい、見ているだけで十分中に入っていて楽しんでいるのよ」と言われて、英語が分からなかったのに息子くんはこの学校がいいと言って、インターに入ることになったそうなんです。反対に、妹ちゃんは日本の学校に馴染んで、インターではない学校に通われているようです。
このエピソードが忘れられないんですよね。その子に合う学校に通わせることって、子どもの学校生活が楽しくなるだけではなく、その子らしさを引き出すためにも重要だなと感じていたので、娘の学校選びには時間がかかってしまいました。
実際に学校に通ってみて、うまくいかないなら学校を変えればいいと思っています。まずは、日本生活のスタートをストレス最小限の状態で始められればいいなという気持ちで学校を選びました。